単語を覚えるコツ

どこの国の言葉でも、発音や文法をマスターしただけではその国の言葉を話すことはできません。単語も一つ一つ覚えていくしかありません。 学生時代、英単語を暗記するのに、単語帳カードの表と裏にそれぞれ英語と日本語を書いて覚えた、という方は多くいることでしょう。 しかし、暗記が苦手な人にとっては覚えることは苦痛の他なりません。ここでは韓国語の単語をマスターするとっておきの方法をご紹介します。

◆似た単語から意味を推測する

韓国語と日本語は、発音が非常によく似た単語がたくさんあります。そういった幾つかの単語をピックアップしてみます。 発音をしっかり学習された人は下の単語の発音は容易でしょう。それぞれの単語を発音してみましょう。

@교과서→ キョグァソ
A기억→ キオッ
B도서관→ トソグァン
C의식→ ウィシッ
D식욕→ シギョッ
E시간→ シガン

何度か発音してみて下さい。日本語と発音が似たような単語が思い浮かびましたでしょうか?
@は「キョグァソ」そう、これは「教科書」ですね。
Aはハングルの発音に習って発音すれば「キオッ」です。ここで殆ど発音しないはずのパッチム「」を無理やり発音してみましょう。 そうすると「キオク」となります。もうお分かりですね。これは「記憶」の意味です。
Bは「トソグァン」、これも簡単に想像できそうですね。「図書館」のことです。
Cも最後のパッチムを無理やり発音すると「ウィシク」となります。少し似た単語を探すのは難しいかもしれませんが、これは「意識」です。
Dは「シギョッ」ですが、この発音は、前の文字のパッチム「」と次の文字の母音「」がリエゾンによりくっついています。 ここでは多少強引にリエゾンの働きを抑えて前の文字と後の文字を分けて発音してみましょう。そうすると「シクヨク」という発音になります。 ここから想像できる日本語は見つかりましたか?答えは「食欲」です。
Eは「シガン」です。残念ながら日本語と全く同じだからといって「志願」ではありません。これは「時間」です。

このように、パッチムを無理やり発音したり、強引にリエゾンしない発音をすることで日本語の発音に近い単語が見つかることがあります。 もちろん全ての単語の意味がこの方法で分かるわけではありません。発音からは意味が想像できない単語も多く存在します。

◆韓国語の特定の発音は日本語の特定の発音になることを利用する

さて、もう一つの単語マスターの仕方で欠かせないのがこの方法です。とは言え、具体的な例がないと何のことか全然分かりませんね。 それでは下の単語を見て下さい。「」がつく単語ばかりを幾つか集めてみました。

@영화→ 映画
A영국→ 英国
B영업→ 営業
C영원히→ 永遠に
D수영→ 水泳

ここからがポイントです。「」がつく単語の意味を見て、何か気付いたことがあるでしょうか?そうですね。 「」と発音するものは日本語では「エイ」と発音しているのです。 しかし、ここで「」=「エイ」と頭ごなしに覚えないで下さい。 「영토」(領土)や「송영」(送迎)のように、 「」の発音が日本語の「エイ」にならない場合もあります。 それでは次の例を見て下さい。今度は「」が含まれている単語です。

@명백→ 明白
A명령→ 命令
B인명→ 人名
C명상→ 瞑想

どうやら「」は日本語で「メイ」と発音するようですね。 この他にも「」は「キン」、「」は「タイ(ダイ)」などと様々あるのです。 その他の例を紹介しておきます。但しすべての場合において、右に示したカタカナの通り発音するとは限りません。

→ エイ → ガク(ガッ) → カイ → モン → エン
, → ケン → メイ → ケツ → ショ → 通
→ ケイ → チョウ → キン → 入 → ギョウ
→ イン,ニン,ジン → リ → ベツ → タイ(ダイ) → ゴ
→ 行(コウ) → スイ → コウ,キョウ → カン

上の例以外にもまだまだありますが、これから単語をマスターしていくなかで、この文字はこう発音するケースが多い、と気付くと思います。 分からない単語に出くわしたときは、すぐ辞書を引かずに、繰り返し発音することが重要です。発音しているうちに意味が分かることがあるはずです。 ハングルの森では約1500くらいの単語しか紹介していませんが、使える韓国語単語6500 をマスターすれば、かなり多くの発音パターンが分かってきます。 また様々な種類の単語をジャンルごとに分類した単語集なので結構便利かもしれません。
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