助詞の使い方

韓国語には日本語と同じように「が、に、を、は」のような助詞が存在します。ところが少しやっかいなことに前にくる単語によって付く助詞が違う場合があります。 「彼は〜」という場合は「그는〜」のように「」が付きますが 「今日は〜」という場合は「오늘은〜」のように「」が付きます。 これは「오늘」という単語がパッチムで終わっているからです。 助詞として何が付くかはパッチムがあるかないかによって変わってきます。パッチムの有無による各助詞の付き方をまとめると下の表のようになります。

  主格主格所有目的対象対象同格羅列手段場所
  人に物に
받침 에게 에서
받침 한테 으로

日本語と違って前の単語によって助詞が変化するため、その単語にパッチムがあるかどうかを、即ちハングルの世界では 文字の形を熟知していないと発音ができません。あるいは誤った発音をしてしまい、通じなくなります。

  〜は

前の単語がパッチムで終わっている場合は「」を、それ以外の場合は「」を使います。
これは本です 
君は子供です 

  〜が

「〜は」と同様に、前の単語がパッチムで終わっている場合は「」を、それ以外の場合は「」を使います。
やつが犯人だ 녀석이 범인이다
昨日が誕生日だった 어제가 생일이었다

  〜の

「私の財布」などの時に使う所有格を表す「の」は、前の単語がパッチムで終わっていようが終わっていますが一律に「」を使います。 この「」の使い方には少し注意が必要です。下の例のように誰の「物」を表すような場合は「」の使用は問題ありません。
私の宝物 나의 보물
あなたの家 당신의 집

しかし、「韓国の言葉」や「学校の教室の机」のように、日本語では名詞と名詞の間に「の」を補う必要のある語句は、韓国語の場合 「」を多用しません。「韓国言葉」や「学校教室机」のように言うのです。
韓国の言葉 한국말
学校の教室の机 학교 교실 책상

韓国語を習いたての日本人は「」を使う癖がどうしても抜けず、乱用しがちです。「」を立て続けに使っても通じるのですが ネイティブはあまり使いません。さて、「私たちの国」、これは「」を補った方が良いのでしょうか?実は先ほどの例とは反して これを韓国語では「우리 나라」と言います。「」を使わないのです。「私たちの国」と考えると「」が必要のように思えますが 韓国ではこれを「我が国」と捉えるようです。

를/  〜を

「は」や「が」と同様、前の単語がパッチムで終わっている場合は「」を、それ以外の場合は「」を使います。
自然を大切に 자연을 소중히
興味を持つ 흥미를 가지다

韓国語では「〜」を日本語にはない特殊な使い方をする場合があります。「友達に会う」、この日本語には「を」は存在しません。 しかし、ハングルではこの場合「友達に」の「に」を使わず、「を」を使うのです。即ち「友達を会う」と表現するわけです。「친구를 만나다」 のように言います。これは使って覚えるしかありません。

에게한테  〜(人)に
  〜(物)に

人や動物など生き物に対して「〜に」と使う場合は「は」、「が」、「を」同様に 前の単語がパッチムで終わっている場合は「한테」を、それ以外の場合は「에게」を使います。 また、物に対して「〜に」を使うときは「」を使います。
全ての責任は私にある 모든 책임은 나한테 있다
異文化に触れる 이문화에 접한다

  〜も

「私もする」などのときに使う「も」はパッチムの有無に関係なく「」を使います。
明日も晴れるでしょう 내일도 개이겠지요
中国語も話せる 중국어도 할 수 있다

  〜と〜

「りんごとみかん」のようにものごとを並列的につなぐ表現があります。これはパッチムありの時は「」、なしの時は「」を使います。 パッチムを意識して使い分けなくてもよい便利な「하고」を使っても「〜と〜」を表現することができます。この他に「」を使った表現もあります。
韓国と日本の関係 한국과 일본의 관계
映画と音楽が趣味です 영화와 음악이 취미입니다
印鑑と身分証明書が必要です 인감과 신분 증명서가 필요합니다
友達と一緒に行く 친구랑 함께 가다

으로  〜で(手段)
에서  〜で(場所)

「金槌で」や「飛行機で」など手段を表す「で」は、前の単語がパッチムで終わっている場合は「으로」を、それ以外の場合は「」を使います。 一方、場所を表す「で」は「에서」を付けます。
インターネットで調べる 인터넷으로 조사하다
包丁で切る 식칼로 자르다
駅で待っています 역에서 기다리고 있습니다
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